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2011年6月19日 (日)

「森林再生プラン」という林業のこれから。 その3

前回までの話を、僕なりにまとめてみると、全国に豊富に存在する森林資は保育する段階から、利用する段階へ と方向を変えていかなければいけないという現状にあるということ。しかも、それらの森林資源は、今後10年でかなりの部分が、利用されるにあたる林齢(60年生~70年生)に近づいていくという事。

そこで、梶山氏は林業に携わる事業体の体質を木材の搬出に対する側面で強化していくことによって、林業という産業を自立できる産業として確立させていこうというもの。そのためには、機械化と集約化、路網整備が絶対条件であるという主張をしていると思います。

一方で、中嶋氏は日本の各地域に数多存在する、小規模山林所有者に対して搬出の技術提供や協力によって、そのような山主さん達が自ら山林の管理をしていくことのメリットや重要性を主張しているように思いました。

したがって、どちらの主張においても「日本の山林が管理不足によって、荒れていて、それをどうにかしないといけないのでは?!」と、いう問題解決の出発動機はあまり変わりないように思います。

ただ、梶山氏は日本の林業事業体のこれまでの体質や現状に焦点を絞り 、日本でも成功事例のある事業体や欧米の林業の現状を参考に今回の「森林再生プラン」を提示するに至ったのではないでしょうか…。

中嶋さんにおいては、NPO土佐の森・救援隊の事例をベースにこれまで、個人の山主さんが持っていなかった搬出の具体的手法を確立させたという点において、とても大きな功績を残していると思っています。また、日本各地には個人で山林を管理されている人だからこそ生態的にもとても豊かな山林を作りだしている人はたくさんいるのです。

…そこで、僕が感じたのは、「きっと、どちらも決して間違っている提案ではないのでは?」 という事…。

事実、多くの林業事業体は今後、搬出を伴った作業が宿命的な課題になると思います。

その一方で、自分の山は自分で管理したいという人も必ず存在するはずです。事実、それを実行してきた人達はいるのですから。

…僕が大切だと思う事は、山主さんの意見だと考えています。「森林再生プラン」は、来年度から本格的に始動します。

林業事業体はこれをきっかけに補助金に頼っていた保育作業中心だった現状の改善を求めらると思います。だからと言って、この事業からハミ出した山主さんが“バカを見る”ようなことがあってはいけないと思います。そこで、中嶋氏の提示する「小規模自伐型の副業型林業」が、その是非を問われるという事ではなく、選択肢の一つ として大切にされるべきだと思っています。

それと、10年後の木材自給率50%の目標について、山側の責任においてのみ議論が交わされるのではなく、川下(都会)で消費の中心になる人たちの意識の変化を同時に変えていく必要があるのではないでしょうか…?

「なぜ、日本の山林から運びだされた木を使っていく必要があるのか?」

「その木を使うことにどんな意味があるのか?」

「今ある、森林資源がなぜ存在するのか?」

最後に、この講演会でパネラーの一人だった方の、言葉を紹介したいと思います。

『今ある自然資源は祖先から譲り受けたものではなく、子孫から預かり受けたものである。』と、いう事…。

10年後に、そう言える山を一つでも多く作り上げる事ができなければならないのかもしれません…。

Img_3372

↑ 帰りに見上げた東京タワー

担当:たまる

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コメント

はじめまして。
小規模ですが山を所有する者です。
3回に渡って書かれていた『森林再生プラン』につて興味深く拝見させて頂きました。
路網整備、切捨て間伐から利用間伐へ、木材自給率50㌫。
とても良い事だと思います。
ただ現実的にどうなんでしょうか。
架線も作業道も入れられない山はどうなるのでしょうか。
森林再生プランを環境と言う側面から見たらどうでしょうか。
『補助金に頼ってきた』とありましたが、仕事も人を育てるのも林業のほとんどが補助金事業という話を聞きました。
補助金に頼らない林業はありえるのですか。
今回の森林再生プランで10年後、20年後どんな未来がまっているのでしょうか。
素人考えですいませんでした。
これからも活躍応援しています。

色んな立場の人達が色んな視点から考え討論できるなんてとても良いことですね。
内容はちょっとだけだけど、理解できたかなと思います。

皆さんの活動をHPなどで見るたび、森林・林業について興味が増すばかりです。今日「植えない森づくり」という本を見つけ衝動買いしてしまいましたヽ(´▽`)/
今私に出来るのは、知ること考える事だと思うので是非これからも色んな情報を発信してくださいね☆

imajinさん、コメントありがとうございます!

imajinさんのように林業や森林のことに興味を持ってくださり、少しでも現状を知ろうとしてくれる人が、一人でも多くなっていくことを僕も望んでいます(゚ー゚)
僕は、この業界で2年目の若造ですが、だからこそ林業という業界に偏見や固定概念をなく見ることができると思っています。
そんな、僕の意見に耳を傾けてくださる人がいる限り、現場人として、現場からのレポートが必要になるのかもしれません。

今後とも、ブログ「LIFE」をよろしくお願いします!!

FREE BIRDさん、コメントありがとうございます!

山主さんからのとても貴重なご意見をありがとうございます。

まず、「森林再生プラン」について現実可能かというご質問ですが、僕は10年後の木材自給率50%については、かなり背伸びした目標だと考えています。というのも、日本の木材需給の約50%は紙の原料となるパルプ材だそうです。パルプ材のほとんどが海外から輸出されてくる現状を踏まえると、建材や製材用木材のほとんどを国産材で賄う必要があるという事になります。

例え、今後10年で木材搬出に対する準備が整ったとしても、木材自給率50%達成は、難しいのではないでしょうか。それゆえに、川下の意識変化も今後の重要な課題になるのではないでしょうか。

しかし、目標を高く設定すること自体は、決して悪いことではないと思います。実際この「森林再生プラン」のスタートに向けて、各事業体は技術や知識の習得に躍起になっています。現場にも、林業政策変換の問題意識は浸透しつつある状況にあると思います。

次に、搬出困難な山林についてのご質問ですが、率直に自分の意見を述べると搬出困難な山林が、手入れ不足になる可能性は少なくないと思います。現に集約化で団地化した山林を全体として、そこからのある一定量の材積の木材を搬出すればよいという事のようですが、裏を返せば、出しにくい山林は出しやすい山林とセットにしないと集約化は望めないという事になるという事です。そして、出しにくい山林の間伐は後回しにされることも現実問題としてあり得るのではないかと思っています。

そして「森林再生プラン」を環境面で、どうとらえるかという事ですが、この政策には、フォレスター制度という考えも盛り込まれています。フォレスター制度が具体的にどのような認定制度になるかはわかりませんが、環境面にも配慮した林業はこの政策下でも重要な位置づけになるのではないでしょうか。ただ、弊害として、無理な路網新設などによる土砂災害は一時期に多くなるのではと考えています。何せ、日本は急な山地が多く雨も多い国なので…。

そして、最後に補助金に頼ることのない林業の実現については、この「森林再生プラン」そのものが、林業を一産業として成り立たせるための政策になっています。各林業事業体にとっては試金石の10年になるといえるのではないでしょうか?要は、今後10年で、産業として林業の基盤を作る期間であり、ただ制度の変更に対応して今まで通り補助金をもらおうなんて考えでは、その後の10年で、林業経営はおろか林業事業体としの存続が危ぶまれる事態になっているはずです。これは、梶山氏も「林業再生プラン」で最も勘違いしてはいけないところだと仰っていました。

以上、長々と僕なりのお答えをしたつもりです。

納得のいかない部分もあるかと思いますが、ぜひ、いち山主さんとしての「森林再生プラン」へのご意見を聞かせていただきたいと思っています。

今後もブログ「LIFE」をよろしくお願いします!

はじめまして、林と申します。組合で請負作業班をやってます。“森林再生プラン”重機を持たず細々とやっている事業所にはキツイ制度ですね。そもそも林業者のほとんどがハーベスタのプライベートオーナーで木の伐採の8割以上をハーベスタで出来る環境の北欧諸国やヨーロッパ等の林業をお手本にした制度を、簡易作業道の整備すら進んでいないわが国でいきなり行おうなんてのはなかなか大ナタの振るいすぎのような気がします。出来ないことはないとも思いますが、そのためには先に周辺制度の充実を計るのが順番だと思うのですが・・・どうもこの国は思いつきで動いて国民を振り回すのがお好きな様です。高性能林業機械をプライベーターがもてるような制度や、集材が効率的に出来る環境を整える制度の充実が優先だと思うんですが・・・するべき準備が出来ていない状態で、林家や従事者の意見を充分に聞かないまま期間を決めて成果“数字”を無理やり出そうとするから労災事故も減らないんです。そうやって仲間が死んでいきます。もちろん、補助金なり特別融資などを受ける以上我々も高い意識を持って、よりいっそうの努力が必要になると思います。高い意識を持ってもらわないといけないのは国民のミナサンもそうだと思います、林業はただの商売ではありません、林業には木材を生産するためだけではなく、水や空気などの環境、下流域の農業や漁業にまで影響する非常に大きな“力”がありますそれを守るのが林業だと思っています。スミマセンなんだかわけのわからない文章になってしまいました。

林さん、コメントありがとうございます。
現場で林業に携わる者として貴重なご意見をありがとうございます。
欧米諸国で高性能林業機械を所有している人が、伐採木の8割を搬出しているとは知りませんでした。

林さんが仰る通り「森林再生プラン」は、政策としてかなり大きな舵をとったのではないかと思います。極端な言い方をすれば、林業業者に対するリストラ策のようなものですよね。目標に近づくことのできない事業体は容赦なく切り捨てる…確かに、一事業体の意識だけでは解決できない側面を持っていると思います。それだけの体力のある業者は多くなのが現状ですし…。

自給率50%の数値目標については、国民の意識も同時に変えていく必要はあります。最近、社長も仰っていたのですが、出口の部分で需要を増やせば、必然的に山側は変わらなければいけなくなるわけですよね。そこを全く抜きにして、自給率50%は達成できるはずがないと思います。そして、林さんの仰る通り、森林には木材生産以外の機能もあるのですから。

今回の「森林再生プラン」についての具体的な結果が出ていないだけに、いろいろな不安は僕たちにもあります。
どんな、林業の未来が待っているかはまだわかりませんが、お互いに怪我や事故だけには気をつけて頑張りましょう。

これからもブログ「LIFE」をよろしくお願いします。

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